菊池寛「恩讐の彼方に」に感動!。(T_T) 


藤十郎の恋・恩讐の彼方に (新潮文庫)藤十郎の恋・恩讐の彼方に (新潮文庫)
(1970/03)
菊池 寛

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 本を読んで泣くことなど滅多にないですが、・・・号泣!!。

 菊池寛の名作「恩讐の彼方に」。

 江戸時代後期、ふとしたことで主を手にかけたことをきっかけに、罪人となった一市九郎(いちくろう)。罪を悔い改めるための旅路の末、九州耶馬渓は山国川のほとりにたどり着きます。そして、毎年のように起こる洪水により多数の死者を出す暴れ川の山国川に人々が安全に通行するための洞穴を掘ることで己の贖罪を見出します。

 ボロボロになりながら固い岩盤を掘り続けること数年。洞穴の貫通が目に見えてきたとき、皮肉にも自分が殺した亡き主の息子が、父の仇を討つために一市九郎の前に現れるのです。そして、一市九郎は・・・。

 私は仕事柄、大分県耶馬渓の山国川にかかわっているので読んでみたのですが、これが涙なしには読めない素晴らしい一冊でした。ここ数年のベストと言える本当に素晴らしい一冊です。

 実際に1人の僧が掘ったという山国川の青の洞門を舞台にした小説なのですが、最近の小説にはない、人生とは、罪とは、許しとは、人間の根本を問う本当に感動的な一冊でした。短編ですのでこれは是非とも読んでもらいたい。

DS文学全集DS文学全集
(2007/10/18)
Nintendo DS

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 ちなみに私が恩讐の彼方にを読んだのはこちらのDS文学全集のほうです。任天堂DSのソフトなのですが、いわゆる著作権切れの名作小説が100冊詰まっています。

 100冊で2500円くらいなので、なんと1冊25円。しかも入っているのは1度は題名を聞いたことのある名作揃い。名作文学ということと、それを面白く感じることができるかは別の問題ですが、教養としても読んでおいて損はないものばかりなので、これはかなりのお買い得です。

 DS買ったものの眠っている人も多いと思うので、たまには引っ張り出してみてはどうでしょう。

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ツレがうつになりまして 


ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)
(2009/04)
細川 貂々

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 普段は読まないタイプの本なのですが貸してもらったので読んでみました。色々な意味で時代を象徴する本ですねえ。ストレスと戦う時代になったのでしょう。

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ベンジャミン・バトン 数奇な人生 


ベンジャミン・バトン  数奇な人生 (角川文庫)ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)
(2009/01/24)
フィツジェラルド

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 今日はいくつか読書を更新。最近読んだ本が何冊かあるので暇な休みを利用して紹介をしようかと思います。このブログに来る人のニーズなどは、すっかり無視してしまっている限りなく自己満足に近いコーナーです。

 まずは1冊目。ブラットピット主演で同名の映画化されたので本屋の目に着くコーナーに置いてあったという、「ベンジャミン・バトン」。アメリカ文学の巨匠フィッツジェラルドの短編です。映画のタイトルはベンジャミンバトン‐数奇な人生‐

 老人の姿で生まれ年をとるごとに若者へと逆行して生きるベンジャミン・バトン。この短編には、彼が常識からはかけ離れた人生を過ごしていく中で、恋愛、青春、結婚、戦争と年代ごとに様々な経験をしながら、その不思議な人生を終えるまでが描かれています。

 もちろんありえない人生なのですが、その奇妙な人生は、例えどのような一生であれ苦脳と喜びの繰り返しであると言うことを静かに暗喩しているわけです。
 不思議な余韻の残る短編なのですが、読書の初心者には向いていないので大人のあなたに。(なんか偉そうな終わり方ですが)